7D

褪せた錘

「おーい、ちょっとそこの」 人通りが多いとはいえないムラクモ用居住区の廊下でふと聞こえた声に、ルエリシアとジムノは揃って振り向いた。

盾と盾

「……。……怒っている……よな?」 ふと二人きりになった病室で。 なんとなく気まずい苦さを含んだ沈黙が落ち、ベッドに上半身を起こした格好のジムノは恐る恐るそう問うた。

それが希望を超えるまで 0

 電子ネットワーク復旧記念式典。 大小様々な機械が並びコードの張り巡らされた無骨な空間にそぐわぬ黒いミニドレスを纏った少女は、丸い碧眼でその文字をじっと見つめてから、傍らに立つ少年の顔をきょとんと見上げた。