それが希望であるように

褪せた錘

「おーい、ちょっとそこの」 人通りが多いとはいえないムラクモ用居住区の廊下でふと聞こえた声に、ルエリシアとジムノは揃って振り向いた。

盾と盾

「……。……怒っている……よな?」 ふと二人きりになった病室で。 なんとなく気まずい苦さを含んだ沈黙が落ち、ベッドに上半身を起こした格好のジムノは恐る恐るそう問うた。